最近、当社で、ブレンボ装着が増えてきております。
確かにレーサーのブレーキのマスターはブレンボが多いとおもいますが、公道走行車での装着はそれほど見受けられなかったと思うのですが、
それは装着の難易度、価格等の要因によるものだと思っておりますが、最近はRCSタイプのマスターが出てきて、装着の範囲が広がり、ブレーキスイッチも標準装備、お値段もそこそこと、良いことが重なっております。当社のレーサー(GSXR1000K9)にもこれを装着しております。
それと、ブレンボのクラッチマスターも装着率こそ少ないとおもいますが、油圧システムのオートバイには、以外にも強力な武器になることがあります。
次回、その2つを装着した車両のご紹介をさせていただきたいとおもいます。お楽しみに。
前述のように、シンゴ選手は大転倒リタイヤに終わりましたが,写真だけでもアップしてみます。
一枚目は、プロカメラマンによる走行写真です。
二枚目は、レース序盤、実弟のミッチャンとの1コーナーでのブレーキングバトルです。
三枚目は、パドックでの作業の様子です。
5月24日に行われました全日本ロードレースの、JSB1000クラスにエントリー
しておりました、広崎、吉田の両選手は無事に決勝レースへと駒をすすめました。
決勝レースの結果は、広崎選手は22位フィニッシュ、吉田シンゴ選手はラスト1周というところで、最終コーナーにて転倒、リタイアとなってしまいました。多くの皆さんの応援、誠にありがとうございました。シンゴ選手は診察の結果、大事には至っておりません。ご心配お掛けしました。
とりあえず、結果報告でした。
いよいよ、全日本ロードレースの日程が近まってきました。
12日にメーカー合同テストがあり、各メーカーの有力選手たちが集まり、マシンのセットアップを進めていました。
トップの数名は、特に速く、ヨシムラ、ヤマハのマシンがトップタイムをマークしていきました。
わがチームのマシンは諸般の事情でエンジンはノーマルと覚悟していたのですが、リアのショックが間に合わず、なんとノーマルで戦うことを余儀なくされてしまいました。この日のテストは思ったようにタイムが伸びません。
店に戻ったのち、私は決断を下しました。それは、本番直前にはあまり行いたくないことなのですが、まずリアショックのさらなるモデファイ、そしてエンジンのポート研磨です。なんら導入するパーツのない状況で、少しでもタイムを削るには、わずかでもエンジンパワーを上げたいと考えてのことです。
ただし、新型のエンジンですので、データもマニュアルもなく、すんなり作業が進む保証はありません。
連日、朝方までの作業が続きました。そしてようやくエンジンを載せることができ、火をいれることができました。
あとは、22日の公式練習でその成果が出るのを祈るのみです。
厳しい全日本の予選に臨むライダーに熱いご声援をよろしくお願いいたします。
前回レース前にモディファイした、リアショックを更なる進化のため、もう一度分解することにしました。
タイムも上ってきたため、走行後の温度上昇に伴い、特性が変わってしまう現象が起こっていました。
その対策と、他に試してみたい仕様があるので、それをめざし、変更してみます。結果は次の走行テストで明らかになります。
K9をもっと速く走らせるため、フロントフォークのオーバーホールを試みました。
最新式のSHOWAのフォークは、いままでのものとは全く違うシステムなので、SSTを作る必要がありました。
分解してみると、確かにピストンが大きいのがわかります。スプリングのレートを計ってみたところ、約10.5Nでした。
どうりで、堅いなあという印象を受けるはずです。レート変更をはじめ、いろいろとモディファイのアイデアが浮かんできました。
4月19日、オートポリスにて第2戦が行われ、優勝することができ、開幕2連勝を飾ることができました。皆さんの熱い応援有難うございました。ただ、前回と大きく違っていたことがございまして、今回はテールTOウィンだったのです。レースの詳細をご報告させていただきます。
今回のレースは、オートポリスということもあり、相当な苦戦を強いられることは、想定内でした。マシン的に強化しなければならないことがたくさんありました。とはいっても限りがあります。今回オートポリスのハードブレーキングに対応するため、キャリパーとローター、そしてホイールをグレードアップしました。15日にそのパーツのテストに行き、なかなかの感触を掴んだのですが、リアのショックのセッティングがさっぱり決まりません。余談ですが、その日はホンダのモトGPマシンのテストが行われており、212Vがものすごい音とスピードで駆け抜けておりました。そのマシンの挙動の安定感にうらやましさを感じずにはいられませんでした。(桁違いのマシンですから、比べてはいけませんでした)翌日、ノーマルショックしか手持ちがないため、そのモディファイに時間を費やしました。なんとかイメージ通りの仕様のセットが決まり、レースに送り出すことができました。
そして決勝当日、早朝から予選がスタートしました。チームクルーと共にピットロードに出た私は、一番手に飛び出していったシンゴが周回して戻ってくるのを待ちました。ところが、他のライダーが、1人、また1人とコントロールタワー前を通過していくのに、シンゴが戻ってきません。
転倒?私の頭の中をその2文字がよぎりました。すると間もなくスロースピードでピットインしてくるシンゴのマシンが見えました。慌ててピットに戻りマシンを受け止めました。すると左のチェンジロッドを止めている部品が折れており、シフト不可能な状況に陥っていました。何故そのパーツが折れたのかは別として、なんとか走れるように修復の手段を検討しましたが、タイムアップでした。その結果、嘆願書での出走を認めていただいての決勝出走となり、最後尾(テール)グリッドとなりました。
決勝まで時間はあったのですが、折れたパーツを溶接することもできず、万事休すかと思いかけたとき、チームクルーのE君がアルミの板を持っているので、削ってパーツを作ると言い出しました。なんて用意の良い男だと関心しながら、皆であるだけの材料と工具と知恵でパーツの製作を行い、なんとか走れるように復活しました。凄いクルーたちに恵まれたことを感謝するばかりでした。
これでシンゴが燃えないわけがありません。
決勝のグリッドに並ぶシンゴに、私は、ロケットスタートの指示と、その後の作戦を指示しました。
レッドシグナルが消え、全車一斉にスタートをきりました。そして誰よりもはやくスタートダッシュを決めたのは、シンゴでした。十数台を抜き去り、1コーナーを5番手で立ち上がっていき、第1ヘアピンで4番手に上っていました。作戦どうりでした。2周目に3位に上がり、トップ2台を追い駆ける展開になりました。ところが、4周目そのトップ2台が絡みコースアウト!結果、3、4位が1,2位に繰り上がり、シンゴともう一台の選手との一騎打ちになりました。くしくも、その選手は第1戦のデットヒートの相手でした。第2ヘアピンでかわして、シンゴがトップに立つと、今度は、1コーナーでかわされ、2位転落。ラストラップの1コーナー、スリップから抜け出したシンゴがトップに返り咲き、そのままトップを死守し、そのままチェッカー!開幕2連勝を飾りました。
まさにドラマのような展開に興奮しっぱなしでした。開幕戦のとき以上の喜びでした。
クルーをはじめ、応援してくださった皆様にいいレースをお見せできたと思っております。
大変有難うございました。次回は、オートポリスでの全日本です。どこまでやれるかわかりませんが頑張りますので、若者に暖かいご支援をお願いいたします。
開幕を制することができましたことは、ご報告済みですが、その経緯について書かせていただきます。
時間がない中、開幕の日は迫ってきておりました。ほぼノーマルの状態での走行を余儀なくされておりましたが、ギリギリでバックステップがヨシムラジャパンから届き、深夜作業で取り付けを終え、ブレーキを強化するため、私はステンメッシュのブレーキホースを作り、その後睡眠なしでシンゴ選手は練習走行に、という次第で、ドタバタな感じでした。
しかし、タイムは600CCクラスでマークしたタイムの3秒落ちでした。
残るチャンスは、レース前日の走行のみです。ライダーのコメントを聞き、私は対策を講じました。
それは、ライディングの変化と現状でのサスペンションのセッティングです。エンジンについては、ノーセッティングと決めました。
一度にたくさんのことはできないからです。シンゴ選手はそのオーダーに答え、前日の練習で1秒以内にタイムを詰めてくれました。
そして、レース当日。
予選は順調に進み、ポールポジションを獲得しました。
それは大変うれしいことなのですが、問題は決勝です。
チームクルーの作業も終わり、その時を待ちました。
私はスタートのクラッチミートのコツを説明し、注意点を確認し、送り出しました。
そのかいあってか、スタートはみごとに決まり、ホールショットを決めました。
その後、先頭を守っていましたが、終盤に黄旗がでて、そのクリアの隙に、2番手の選手にかわされてしまいました。
私は、逆にその状況を望んでいました。先頭を走るプレッシャーのせいか、2番手の選手を離せずにいましたので、そのほうがスイッチが入って良いのでは、と思っていたからです。
案の定、その2ラップ後に最終コーナーで見事にインを差し、トップに返り咲きました。その時レース中のベストラップをマークしました。
その後ペースを上げたシンゴ選手に2番手の選手はついていけず、シンゴ選手の優勝が決まりました。
ガッツポーズでチェッカーをうけ、めちゃくちゃに喜んでいるのが見て取れました。チーム全員で掴んだ勝利でした。
表彰式で並べられたマシンを見てほぼノーマルのマシンでよく勝てたなと思われた方も多かったのでは。
結構ギリギリだったとおもいます。
ノーマルのブレーキが焼けていたのが印象的でした。ちなみにブレーキパッドは、定価5500の普通のやつでした。ただしかなり減っておりましたが。
皆さんのおかげで勝つことができましたが、第2戦はオートポリスです。高速サーキットでは簡単には勝てません。
今持てる限りの武器で勝負を賭けていきたいと思います。
応援よろしくお願いいたします。有難うございました。
3月29日、HSR九州の開幕戦、ついに眞悟選手がポールTOウィンを飾りました。
皆様の熱い応援のおかげです。大変有難うございました。
レース内容等については、後ほどアップいたいます。
とり急ぎご連絡とお礼まで。